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(4) 測定結果

2サイクル機関の図示負荷と排ガス濃度の関係を図2.2-2及び表2.2-9に示した。また、4サイクル機関の測定結果を同様に図2.2-3 、表2.2-10 に示した。濃度はいずれもO213%換算を行い、NOxについてはISO8178に基づいて、大気条件(温度、絶対湿度)の補正を行った(過給機内でのドレーンの発生はないものとした)。

2サイクル機関の場合、NOx、SO2が負荷に対して正の関係をとるという典型的な舶用機関の特性が認められた。また、COが負荷に対して減少傾向にあること、図示負荷が5を超えた状態から排気温度が300℃強で安定していることからも、燃焼状態は高負荷域において良好と考えられた。しかし、THCについては高負荷側で増加傾向を示しており、N2Oでは山状の排出特性を示した。

4サイクル機関では、2サイクル機関と異なり、N2O、NOxで高負荷域においてピークを示した一方で、COは負荷の増加に従い単純減少を見せている。機関部員への聞き取りによると、本機関は高負荷域において燃焼が安定する傾向にあり、84%負荷時点で気筒毎の排気温度のばらつきや測定機のフィルターの汚れも少ない傾向にあった。このため、83%付近の負荷において、やや燃焼状態が悪い状態にあることが予想される。

各機関において、ISO8178サイクルで重み付けした場合の排出係数は、表2.2-11に示すとおりである。高負荷の排出濃度及び燃料消費率は、測定時における最大負荷の値で代用した。

 

 

 

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