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1.4 船種別の燃料消費量とCO2排出量

1.4.1 船種別燃料消費量のつみ上げとCO2排出量への換算

1.3までに示した船種別燃料消費量(Pi)をまとめると表1.4-1のとおりとなる。

消費されたバンカーオイルを全量MFOまたはC重油相当と仮定すると、CO2排出係数(EFCO2)は、2,999g-CO2/kg-Fuel3であるので、ここで計算された外航船舶からのCO2排出量は約320×106トン/年、タンカー、バルカー、コンテナ船からのCO2排出量はそれぞれ105×106トン/年、111×106トン/年、135×106トン/年となる(表1.4-1)。

 

表1.4-1 計算により推定された船種別の燃料消費量及びCO2排出量

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燃料消費量からCO2排出量への換算には、CO2排出係数2,999g-CO2/kg-Fuelを用いた。

四捨五入のため端数が一致しない場合がある。

 

1.4.2 バンカーオイル払い出し量からのCO2排出量の推定

外航船舶からの年間CO2排出総量は、バンカーオイルの総払い出し量から推定できる。表1.4-2はOECDが作成している統計資料から得たバンカーオイルの総払い出し量である。

ここで、表1.4-2に示した1997年のGas/Diesel Oil払い出し量に、前出の排出係数2,999g-CO2/kg-Fuelを乗じると、CO2排出量は373×106t-CO2/年と推定された。また、参考として1995年のバンカーオイル払い出し量、CO2排出量も併せて示した。

前項で示したタンカー、バルカー、コンテナ船の燃料消費量合計値及びCO2排出量と、ここで示した統計を比較すると、船種別に積上げた数値は払い出し統計値の94%を説明できると考えられた(表1.4-3)。それぞれの船種とも、計算に必要なパラメータの精度や計算上の仮定から考えて、燃料消費量にはある程度の誤差を持っている可能性があるが、ここではバンカーオイル消費量と積上げ値の差を「その他(不明分)」として処理することとする。

 

3 日本政府(1994)、「気候変動に関する国際連合枠組条約」に基づく日本国報告書。Gas/Diesel OilはMDOもしくはA重油・軽油に相当する。Heavy Fuel OilはMFOもしくはC重油に相当する。

 

 

 

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