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2] 積荷率

まず、(2)の2]の鉄鉱石輸送に関わるバルカーと同様、正味の載荷可能量を8割と仮定することとした。

バルカーのうち、鉄鉱石輸送及び石炭輸送に関わる船舶は概して専用船として一定の航路に従事していることが多く、タンカー同様に年間航行日数の半分はバラスト航海であると考えられる。また、鉄鉱石よりも、容積の割に重量の軽い石炭(間隙率も大きい)では、αjkは鉄鉱石輸送よりもさらに小さくなると予想される。

いずれにしても、バルカーの積荷率(αjk)については情報が不足しているため、上記の大まかな積荷率(αjk)の傾向を考慮しつつ、船型・船齢に係わらず一定と仮定し、計算上の年間輸送総量が表1.2-1に示された鉄鉱石、石炭、その他のバルクカーゴの年間輸送総量に合うよう調整するパラメータとして扱うことにした。

 

3] 平均運航速度

(2)の3]の鉄鉱石輸送の場合と同様に、船型・船齢に関わりなく一律15kntとした。

 

4] 1日あたり最大輸送可能量

(2)の4]の鉄鉱石輸送の場合と同様に、次に示す式で最大輸送可能量(Ajk)を求めた(表1.3-27)。計算に用いた値、表等は、下記に併せて示した。

Ajk=Kjk×νjk×Sjk

Ajk:1日あたりの最大輸送可能量(トンマイル/日)

Kjk:カテゴリーj、kの載荷可能量(トン/隻) (表1.3-26)

νjk:カテゴリーj、kの速度(マイル/日) (3]より一律15knt×24を仮定)

Sjk:カテゴリーj、kの隻数(表1.3-19)

 

表1.3-27 石炭輸送に関わるバルカーの1日あたりの最大輸送可能量(Ajk)

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「-」はそのカテゴリーの船が存在しないことを示す。

 

5] 年間輸送総量の推定

石炭の年間輸送総量は表1.2-1に示した2,359×109トンマイル/年であり、これを船型・船齢別に分解する必要がある。20万DWT以上のクラスのバルカーはすべて鉄鉱石運搬船としているので、石炭輸送は20万DWT未満クラスのみで行われる。計算方法は鉄鉱石輸送で示したものと同じである。

 

 

 

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