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「吸着剤−脱硝触媒」2層反応システムにより供給したNOの88%が除去できることが明らかとなったが、脱離開始時にある程度のNOが排出されてしまっている。次にこの改善を検討した。

低温での浄化能力が低い原因として、後段の脱硝触媒の性能が十分でないことが考えられる。脱硝触媒の性能評価結果からはSV=10,000h-1で十分と予測されたが、今回用いた「吸着剤―脱硝触媒」二層反応器では以下の図4.4-9に示すように、吸着剤層と脱硝触媒層では20℃程度の温度差が生じており、後段の脱硝触媒の方が吸着剤層よりも温度が低くなってしまっている。したがって、触媒性能の低下を補う目的で、SV=6,000h-1の条件で再度検討を行った。図4.4-10に示すように、触媒量を増大させることで供給量の98%程度のNOが除去できた。

 

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図4.4-9 二層反応器の昇温特性

 

 

 

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