日本財団 図書館


第4章 吸着剤の試作・評価

 

4.1 目的

 

本調査研究では、従来型の脱硝触媒の問題点である出港時の問題を解決する方法として、「吸着剤−選択還元触媒」の複合化による新しい脱硝触媒システムの調査研究を行い、小型内航船用ディーゼルエンジンの脱硝システムの性能改善を図ることを目的としている。

また、これまでの調査結果から、従来型のアンモニアあるいは尿素法SCRシステムは、いくつかの課題は残るものの、排気ガスの温度が充分に高くなったときには有効に作動し、90%近いNOxの除去が可能であることがわかっている。したがって、当面問題となるのは、出港時の触媒温度が低い領域で排出されるNOxである。低温時に排出されるNOxを一時的に吸着しうる吸着剤が開発されれば、高温時には従来型の脱硝触媒で対応が可能である。本調査研究は従来型の脱硝触媒と組み合わせての使用を前提として、平成9、10年度の結果から吸着剤として優れるMn2O3・2ZrO2を用いて評価を行った。

 

4.2 調製方法

 

4.2.1 使用試薬・サンプル

 

本調査研究で用いた試薬のリストを以下の表4.2-1に示す。

 

表4.2-1 使用試薬一覧

038-1.gif

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION