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昔は、灯台や霧信号所がほとんどで、しかも灯台の数がはるかに多かったので、航路標識といえば灯台というくらい、灯台は今でも人々に親しまれています。しかし、近年は電波・通信の技術がとても進歩し、航路標識の分野にもたくさんとり入れられて、航路標識は重要な役割をになっています。

 

1.5.2 船位測定

船が海のどこを走っているのか知らないと、乗揚げたり、ほかの船と衝突したり、とても危険です。そこで、船がいる場所を測ってその場所を知ること(船位測定)が大切です。現在では、衛星からの電波を利用するGPS(“ジーピーエス”/Global Positioning System)という「電波航法」の仕組みによって、天候に左右されない、24時間いつでも利用できる、大変精度の良い位置を知ることができるようになりました。自動車にも使われる“カーナビ”という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、この仕組みもGPSです。

GPSが発明されるまでは、太陽や星を利用した「天文航法」、灯台や山頂という陸上の判りやすい物標を利用した「地文航法」によって、また、「電波航法」でも衛星を利用しない方法によって船の位置を決めていました。

 

2. ひと(人)

2.1 船にはどんな人がいるの?

(船長、機関長、乗組員、船員、海員等)

船を運航する人々を、“乗組員”といいます。船を運航する乗組員の体制は、貨物船と旅客船とでは大きく違います。

ふじ丸のような旅客船では、5つの部[甲板部・機関部・無線部・ホテルサービス部(事務部)・医務部]に分かれた乗組員が、常時、安全でしかも快適な航海となるように一人一人が心掛けています。ふじ丸の乗組員体制は、次のとおりです。

 

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