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(5) 船籍/船齢構成

1] 航海数からみた船籍/船齢構成

全船舶の航海数(210,780航海)について、船籍国と船齢の内訳を、1,000航海以上あった船籍国を航海数の多い順に抜粋したものを表2.3-10に示し、船齢と航海数の関係を図2.3-5に示す。また、日本寄港船舶の航海数(122,051航海)の船籍国と船齢の内訳を、1,000航海以上あった船籍国について航海数の多い順に抜粋したものを表2.3-11に示す。

全船舶の船籍国は第二船籍国(2.2.5(2)参照)を含め全部で101カ国(添付資料3参照)に及ぶが、1,000航海以上あった船籍国は26カ国であった。

全船舶を船籍別でみると、代表的便宜置籍国のパナマが1位で全航海数の32.9%を占めており、リベリアが4位で5.8%となっている。ゾーン別で航海数の割合の大きい日本及び極東ゾーン(2.3(1)参照)の諸国については、日本4.4%、韓国7.2%、中国8.1%及びロシア5.2%であり、これら4カ国を船籍とする航海数は合計52,443航海であり、全体の24.9%を占めるにすぎないが、日本や韓国ではパナマ籍船等の便宜置籍船を多く利用していること(2.2.5(2)参照)を考えると、実際には、両国が関係している船舶の航行がかなり多いと推測される。

船齢でみると、船齢20年未満の船舶の航海数は164,246航海(10年未満83,768航海)であり、全航海数の77.9%(10年未満39.7%)を占めている。船齢20年以上の船舶の航海数は46,277航海(30年以上3,767航海)であり、全航海数の22.0%(30年以上1.8%)である。

平均船齢でみると、全体で12.7年、船籍別では、日本11.0年、韓国12.6年、中国14.9年及びロシア21.6年であり、北朝鮮籍の平均船齢は21.5年*2となっており、ロシア及び北朝鮮を船籍とする船舶の高船齢が顕著である。ロシア籍船で日本周辺海域を航行する船舶のうち、船齢20年以上の船舶の航海数の割合は61.9%、北朝鮮籍の船舶では58.1%*2に達している(日本籍船10.6%、韓国籍船22.9%)。

 

日本寄港船舶を船籍別でみると、パナマが1位で全航海数の35.5%を占めており、リベリアが5位で5.6%となっている。日本及び極東ゾーンの諸国については、日本7.3%、韓国7.9%、中国5.9%及びロシア4.9%であり、これら4カ国を船籍とする航海数は合計で31,758航海であり、全体の26.0%を占めている。日本周辺海域を航行する全船舶と比較して、日本に寄港する船舶は日本籍船の割合が約3%多くなる一方、中国籍船の割合が約2%少なくなる。

船齢でみると、船齢20年未満の船舶の航海数は101,344航海(10年未満53,936航海)であり、全航海数の83.0%(10年未満44.2%)を占めている。船齢20年以上の船舶の航海数は20,615航海(30年以上2,441航海)であり、全航海数の16.9%(30年以上2.0%)である。日本周辺海域航行船舶と比較すると船齢20年未満の占める割合が約3%大きくなる。

 

*2) 「添付資料3 全船舶 船籍/船齢(航海数)集計表」参照

 

 

 

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