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安全の確保と適当な指導ができるように、作業は1班あたり5〜10人程度のグループに分け、それぞれに1人ずつリーダーとサブリーダーをつけます。グループ分けは年令層によって区分するほうが、お互いに話題が合い、また新たな友達ができるきっかけになる利点があります。しかし、異年令間の交流や助け合いの気持ち、それに家族参加のケースを考慮すると、あまり年令にこだわることもなく、老若男女が和気あいあいと作業するのもよいものです。

男女混合の小学生グループと、男子のみが参加した中学生グループの事例では、小学生グループは楽しげで、作業もはかどったのに対し、中学生グループはあまり作業に身が入らなかったことが観察されています。これはグループ構成が、作業の楽しさや、やる気に大きく影響することを表しています。

 

(6) その他の必要事項

参加者には、弁当と水筒を持参してもらいますが、思いのほか汗をかき、飲水が足りなくなることも予想されます。飲水が手近で得られない場所では、予備の飲料水を用意し、必要に応じてお茶のサービスをすると喜ばれます。また、怪我に対する用意のために、救急箱も欠かすことはできません。

一方、市民の中には作業に参加したくても、子供が小さいので諦める人もいます。このような人のために、スタッフの誰かが幼児を預かり、里山の草木を材料に遊ばせる役を引き受けます。さらに重要で、避けることのできない問題はトイレです。キャンプ場ででもない限り、里山にトイレ施設を期待することはできません。そこで、右図に示す例のような仮設のトイレを応急に設置することになります。谷川や池のそばから30m以上は離します。

 

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仮設トイレの例

 

 

 

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