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はじめに

 

私達の日常生活において音楽は欠かせないもののひとつです。嬉しいにつけ悲しいにつけ音楽は人々の心を和らげ、明日への活力を生み出してくれます。

世界の各国また各地域にはそれぞれ固有の音楽文化があり、固有の発展を遂げております。そしてそれらが交流し、世界的な広がりを示す中で、音楽は人々の共通の言語として普及されております。財団法人日本音楽財団は、このような音楽文化を普及・振興することを目的として、1974年3月に設立されました。

我が国においては、各種の伝統音楽が力強く息吹いておりますが、一方では20世紀初頭に輸入された西洋音楽も幅広く普及しております。これらの音楽を演奏し、またはその振興を図る団体は、日本に数多く存在しておりますが、日本音楽財団は、それらの団体の活動がより一層活発になるよう側面から協力いたしております。また、演奏はしないが聴くことが好きだという音楽愛好家に対しては、より質の高い演奏を聴く機会をできるだけ多く提供したいと考えております。

1994年からは、従来の活動に加え、西洋クラシック音楽を中心とする「音楽分野における国際交流」事業を実施しております。欧米のクラシック音楽界は、かねてより若手音楽家の育成については積極的な協力態勢を整えており、日本からの音楽家も暖かく迎え入れられております。今や経済大国と称せられるようになった日本は、このような恩恵を一方的に享受するばかりでなく、むしろ積極的に世界の音楽界に対し貢献することを強く要請されております。日本音楽財団は、このような要請に応え、音楽を通じて世界に貢献する活動を展開していきたいと存じます。

このような当財団の事業展開に関しては日本財団の全面的な支援を戴いております。当財団としては今後とも関係機関のご支援・協力を得つつ、上記のように国の内外における音楽文化の振興のため、積極的な事業展開を図っていく所存です。

 

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(写真左)ロリン・マゼール氏によるアマチュアオーケストラ・クリニック

 

ストラデイヴァリウス・チャリティ・コンサートinストックホルム(2001年4月18日)

スエーデン国王・王妃両陛下ご臨席のもとスエーデン王宮内チャペルにて7挺のストラディヴァリウスを使用して行いました。

 

 

 

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