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3 いくつかの個々の問題について

 

職場のメンタルヘルスと関係のありそうな問題取り上げて簡単に説明しておきます。一部は第2巻でも述べたことと重複するところがあるかもしれません。また、ここで取り上げた順序には特に意味はありません。

 

ア 単身赴任

職場におけるストレスということでアンケートを取りますと、単身赴任というのは結構上位にランクされているようです。

単身赴任ということと直接関係があるかどうかは別として、転勤ということが、勤め人にとっては避けられないことが多いわけで、就職する際に転勤の少ない職業や勤務先に人気が集まるともいわれているようです。

一方で、国家公務員や全国に支店のある企業に勤めた場合、一部の人を除くと大抵転勤ということがついてまわります。

単身赴任者の健康管理というようなことがよくいわれますが、本質的には単身赴任そのものは勧められることではないのは当然で、企業によっては原則として単身赴任は認めないというところもあるとも聞いています。

しかし現実には、単身赴任にならざるを得ない事情が多いことも事実です。事情としては子供の学校の問題、病気の家族との同居、持家の管理、配偶者が別の仕事に就いているなどの理由です。

理想的には家族が一緒に住むのがよいのは改めていう必要もありませんが、現実の問題に対処することも大切です。

以前は単身赴任というと、男性がほとんどだったと思いますが、最近では女性の単身赴任も増えてきているでしょう。また、単身赴任先が在外である、国内でも自宅から遠く離れたところ、比較的近いところ、交通の便のよいところとかいろいろな状況が考えられます。それによって、単身赴任者のストレス対策とか、健康管理も少しずつ違ってはくるでしょう。

 

 

 

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