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これがストレスになるというのはやはり一つの社会問題なのかもしれません。

 

この表には挙げてありませんが、最近は、職場内での喫煙の問題もあるようです。考え方によっては、煙草を吸うか吸わないかはそれぞれ個人の問題ですが、煙草を吸わない人にとっては、周りに喫煙者がいることが、ストレスになるという訴えがあります。職場の物理化学的な環境云々というのは少し大げさ過ぎます。いろいろ対応も考えられているようですから、ここでは喫煙の健康に対する問題はともかくとして挙げるだけは挙げておきます。

また、人間関係の中では、職場のいじめ(第3巻参照)とかセクシュアル・ハラスメント(第4巻参照)の問題も取りざたされてきています。

その他、挙げれば切りがないと思われますが、他の章で取り挙げるものもありますので、職場のストレスということの大まかな点についての説明はここでとどめておきます。

ともかく、ストレスがない社会、職場ということはあり得ないわけで、これらのストレスが、どう個人個人に影響するかというのは、個人差の問題も大きく、ストレスに強い人とか弱い人、ある人にとってはストレスになるが、他の人にとってはならないというようなこともあります。また、ストレスが一つではストレス状態を引き起こさないけれど、いくつか複合するとストレスとなるということも考えられるでしょう。

ストレスが過重になると、どういうことが起こってくるのか。ストレス状態を引き起こさないためにはどうしたらいいのか。主として職場の取り組みなどについては以下の章で述べることにします。

参考までに、労働省の平成9年労働者健康状況調査結果を借りてきて挙げておきます。割合の数字のことは別として、大まかなところ、今までに述べてきたことと変わりはないように思われます。

 

 

 

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