VOICE 相談電話をうけてみて
多くはワラにもすがる思いでかけてくる
電話相談を受けてみますと、レイプ・ストーカー・暴力行為・薬・ドメスティックバイオレンス・金銭問題等様々な相談を受けます。中には体ばかりではなく心に深い傷を負って電話をかけてくる人もおります。相談をしてくる方は、警察に相談したりほかの相談機関にも相談したりしても、事情をよく聞いてもらえなかったりして不満だったり、らちがあかなかったりして憤りを感じておられます。こちらの犯罪被害者センターの方ヘワラにもすがる思いでかけてくる人が多いのに驚かされています。一人でつつみ込まずなやまず電話相談をしてみてください。些細な事でもその人にとっては一大事な事であるので耳を傾け、拙いながらも真摯な気持ちで受けたいと思います。それにつけても法律がからんだ相談もありますので、もっと勉強をしなくてはいけないと難しさを感じております。
電話相談員 (T)
かつての体験を胸に相談に取り組む
もうそろそろ若い頃の思い出を、差し支えない程度で愚痴をこぼしながら、最近の電話相談の事例に取り組んできました。
過ぎ去りし団塊時代に、青春の感情の赴くままに走った学生たちが、鉾を収めた後の矯正生活に、此方も裸で向き合ったことが忘れられません。激しい挫折を逃げないで、真摯に取り組んできました、あの頃の若者が今の時代を如何に生きているかと思っています。
あの頃は自分を如何に組み立てていったらと悩んでいました。今はあの体験を活かした、大人の世代を過ごしているものと信じています。それに対しても、私達は充分な対応も出来ずにしてきたのを悔やんでいます。
あの頃に筒井先生やフォーカシングに出会っていたら、もっとましな対処が出来たのでしょうがと思うことが悔やまれる事例でした。
電話相談員 (S)
事故死した息子のためにもと活動に参加
長野に支援センターが開設されて、一年がたちました。次々と事件、事故の多い昨今、その役割の必要性を痛感しております。
私は長男を交通事故で亡くしました。私の内にある多くの疑問は解明されないまま「本人の運転未熟」と処理されてしまいました。私は悲しみと怒りの中、個人的に調査を依頼し、そこで疑問の大半が明らかにされました。息子は帰りませんが、息子の名誉が回復され、また混乱の中から立ち上がることができました。この苦悩のとき、一人の姉妹が「あなたの思いは当然よ、Hさんのためにも諦めないで。」と支えてくれました。
当センター開設を知ったとき、この姉妹のことを思い出して応募しました。担当日の電話は一本掛ってくるか無いかですが「問題が無い」のではなく、自分の思いのたけをぶつけられるこの電話の一層の周知と、研修を重ねながらベルの鳴るのを待っています。
電話相談員 (A)
編集後記
被害者の権利擁護への法整備の動きがここへきてにわかに動き出しました。
犯罪被害者の権利の保護やストーカー犯罪の予防措置など私達の願いが実を結びつつあります。
通常総会の報告、視察報告、研修関係を中心に編集しました。編集委員にはボランティアの方にも加わって頂きました。
今後もより良い機関紙作りのため、皆さんのご意見をお寄せください。
編集委員長 関川光彦