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(2) 光量のシミュレーション

海面から入射した光は、水による吸収と懸濁物による散乱により次第に減衰する。減衰の度合いを示す指標は、光消散係数と呼ばれ、東京湾のような内湾の場合、懸濁物、特に植物プランクトンによる散乱が減衰に関与する。植物プランクトンは、自ら増殖するとともに動物プランクトン等による補食を受けて変化するため、物質循環を解析するモデルが必要となる。ここで使用したモデルは、生態系モデルとよばれるもので、内湾の動植物プランクトンを中心とする低次生態系の物質動態を図4.3.2のような模式に基づいて定式化し、コンピュータシミュレーションを使って予測する方法である。

 

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図4.3.2 生態系物質循環の模式

 

1] 基礎式

生態系要素現存量の時間変化を表わす次式を基礎式とした;

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