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フィリピンコーストガード (PHILIPPINE COAST GUARD(PCG))について

総務部国際課国際協力係長

永山哲宏

 

1. 沿革

PCGの歴史は、米国施政下の1901年商務省の下に沿岸警備・運輸局が設立されたことに溯る。戦後の独立を経て、1967年PCG法が成立し、国防省海軍の下に海上における人命財産の保護、法令の励行、航路標識の維持管理等の業務を行う機関として設立された。その後、海上安全に係る専門的人材育成と統括的海上安全体制整備の観点から、海軍より独立した組識とするべく各方面へ働きかけていたところ、今般1998年4月15日大統領令により運輸通信省への移管が実現した。

 

2. 任務

PCGの任務は、PCG法に厳格に規定されており、海上における人命・財産の保護、海洋環境の保全、法令の励行等である。なお、1998年10月省令により、1992年から海事産業庁に移されていた船舶検査業務の一部が、PCGの任務として復帰することとなった。

 

3. 予算

PCGの予算は、国防省のもとでは独立した予算を有していなかったが、1998年運輸通信省の下に移管され、1999年度より同省の予算が適用になった。(なお、海軍下での1997年の予算は90百万ペソであり、1998年度は政府機関予算25%減額で67.5百万ペソ(約2億円)となっていた。)

1999年度全PCG予算 878,382,140ペソ〔約26億3500万円〕

施設運用費等 83,937,000ペソ

内SAR関係 12,915,000ペソ

MARPOL関係 15,506,000ペソ

 

 

 

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