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編集後記

 

○三月に行われた少壮コンクール決選大会の模様がレジャーチャンネルで放送されていましたので、テレビ画面であらためて鑑賞しました。出場者一人一人が伴奏テープ(カラオケ)にたいへんなじんで吟じているのに、いまさらながら驚きました。吟詠コンクールに伴奏テープを採用したきっかけには、吟詠コンクールをレジャーチャンネルで全国に放映するのに生伴奏と同じような伴奏でコンクールを実施して欲しいという関係者からの要望があり、これに応えるという面がありましたが、吟詠の向上にとっても大成功であったと思います。生伴奏は演奏家が吟者に合わせるといった感じです。伴奏テープは、吟者が伴奏のイニシアチブをとっている感じがします。歌謡曲のカラオケブームで下地ができているところで採用されたものですからリラックスできるのでしょう、吟詠独特の緊張をほぐす作用もしているように思えます。

○伴奏テープの効用がたいへん大きいと申し上げましたが、吟詠の善し悪しの判断もしやすくなったと思います。「のど自慢」や「カラオケ大会」の歌を聞いていて、自然、この人の方があの人より上だということが、専門家でなくても、結構、判断できるものです。吟詠についても、伴奏テープの採用により、同じように善し悪しの判断がつきやすくなれば、自然、吟詠への親しみも増え、吟詠の普及につながるのではないでしょうか。

○素晴らしい歌唱力にはオーラのようなものが出ているといわれます。それは、耳に聞こえない音が発せられて、聞く人に作用するからだといわれます。例えば、美空ひばりの声には耳に聞こえない部分(周波数)がたくさんあるそうです。そこで、この聞こえない部分をカットしたものを聞かせてみたら、全然、味わいが薄れてしまったという話もあります。聞く人に満足感を与えるものは何か。本当に良いものは心に残って、忘れないものですが、この辺に究極的な吟の善し悪し、歌唱力の差があるのかも知れません。

(矢萩保三)

 

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水六訓

一、あらゆる生物に生命力を与えるは水なり。

一、常に自己の進路を求めてやまざるは水なり。

一、如何なる障害をも克服する勇猛心と、よく方円の器に従う和合性とを兼ね備えるは水なり。

一、自から清く他の汚を洗い清濁併せ容るの糧あるは水なり。

一、動力となり光となり、生産と生活に無限の奉仕を行い何等報いを求めざるは水なり。

一、大洋を充し、発しては蒸気となり、雲となり、雨となり、雪と変じ、霰と化してもその性を失わざるは水なり。

水を心とすることが平和と健康と長寿の妙薬であります。

笹川良一

 

 

 

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