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吟剣詩舞の若人に聞く

第二十三回

 

持ち前の闘志を内に秘め、目指すは晴れの栄冠。

 

昨年の全国大会では準優勝を勝ち取り、今年は最後の少年の部挑戦となる山本千夏さん。一歩一歩、確実に力をつけ、晴れの栄冠を狙う彼女と、先生や家族にお話をうかがいました。

 

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山本千夏さん

 

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山本千夏さんを中心に前列(左)村川紫影会長、(右)師の田崎紫堯さん、後列(右)祖父の橋本洋鳳さん、(左)祖母の橋本静鳳さん

 

山本千夏さん(十四歳) (平成十一年度全国吟詠コンクール決勝大会少年の部二位)。

妹…山本真弓さん

祖父…橋本洋鳳さん

祖母…橋本静鳳さん

師範…田崎紫堯さん

会長…村川紫影さん(紫洲流大阪明吟会)

 

吟詠を始めたのはいくつから?

千夏 「小学校五年生からです」

誰かに勧められたの?

千夏 「おじいちゃんと、おばあちゃんがやっていたので…」

お父さんとお母さんは?

千夏 「していません」(笑)

お二人が特に勧めたのですか?

静鳳 「そんなことはありません。家で稽古をしていたら自然に詩吟を覚え、それなら教室に見学に行くかと言ったら、本人も行くと言いましたので連れて行きました」

千夏 「もともと、歌が好きだから、やってみたいなと思いました」

それですぐ先生に教わったの?

千夏 「はい」

紫堯 「おばあちゃんが私の生徒さんでしたから、その関係で教えることになりました」

初めて教室に行ったときの印象は?

千夏 「すごく緊張しました」(笑)

千夏ちゃんをご覧になっていかがでしたか?

紫堯 「この子に吟じさせたら、ピアノもやっていたので音感がよく、覚えも早いので驚きました」

それから本格的に始めたの?

千夏 「はい、そうです。始めてからは思っていたより難しさを感じました」

苦労したところはなに?

千夏 「声が小さくて、大きく出しなさいといわれたことです」(笑)

声を出すのは恥ずかしい?

千夏 「ええ、恥ずかしいです」(笑)

教えられていて、筋はどうでしょうか?

紫堯 「筋はいいですよ。この子の下に妹がいますが、そちらの方は注意すると負けず嫌いで泣いたりすることがありますが(笑)、千夏ちゃんは注意するとすぐ直しますね(笑)。また、うちは女生ばかりの教室で堅苦しくないので、肩肘を張らずにできると思います」

お二人から見てお孫さんはいかがですか?

静鳳 「上手だと思いますよ」(笑)

洋鳳 「詩吟をしてくれて嬉しいですね」(笑)

家でも練習するの?

千夏 「はい、声を出すとか、先生が注意したところを何回も練習します」

先生からの注意とは?

千夏 「最近は母音が正確でないと言うので、そこのところをわかりやすく教えてもらっていますので、今は大丈夫です」

学校の友達は詩吟をしていることは知っているの?

千 夏「中学の時は、友達も先生も知っています。それだから、漢文の時間などは、先生が私に質問しても知っているものだと思って、私を当てません」(笑)

 

全国大会に出たのはいつ頃から?

千夏 「昨年から少年の部に出ました。去年が二回目です。最初のときは全国大会に出られて嬉しかったけど、実際出てみたら緊張してしまい、また皆の吟を聴いて上手だなと感心しました」

 

 

 

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