●死から学び、生を考える●
ホスピスは、古くは4世紀の巡礼者のために建てられた憩いの家に始まるといわれています。それが1967年の近代ホスピスとしてシシリー・ソンダース医師の設立したセント・クリストファーズ・ホスピスヘとつながる連綿とした底流となっているものは、“人間のいのちの尊厳”への思いでした。
20世紀は戦争の世紀、過去の歴史の中でいのちがいちばん軽く扱われた時代、いちばん多くの死をもたらした時代でした。21世紀はいのちを尊重する世紀として創造していくのがわたしたちの使命です。
ピースハウスは、人間が人間としてのいのちを生き、そして終えるための一つの場所です。
ピースハウスが掲げる“有終の美”といういのちの終わりは、死をあるイメージにあてはめようとするものではありません。死を迎える一人一人が、自分の死を受け止め、自分の死に意味を見いだし、自分らしい死を迎えるということです。
「生(生きること)は問いであり、死は答えである」
リカルド・フッフ(1895〜1945)
ピースハウスの基本理念
ピースハウスはやすらぎの家である。ここで時を共にする人は、皆それぞれの生き方を尊重する。
1. 痛みなどの心身を悩ます不快な症状が緩和され、患者と家族がその人らしく時をすごすことができるように、患者と家族の希望する場において、全人的ホスピスケアを提供する。
2. 愛する人を失う悲しみや、その他の心身の反応は自然なことと考え、ケアを始めたときから死別後まで、患者の家族への支援を行う。
3. 患者と家族のニードに応えるために、多職種の職員とボランティアでチームを構成し、互いに協力してケアを提供する。
4. 日本の実状に即したホスピスのモデルとなるように、よりよいケアの実践、研究、教育を進める。
所在地 〒259-0151 神奈川県足柄上郡中井町井ノ口1000-1
TEL.0465-81-8900 FAX.0465-81-5520