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提案要旨

保育所(園)の衣がえ

豊永せつ子(大野城市・のぞみ愛児園長)

 

「地域に愛された」「地域に開かれた」「地域とともに」などといったキャッチフレーズのもと、地域密着型福祉の推進が叫ばれて、はや数年がたちました。

全国のそれぞれの保育所(園)が、いま、まさに大きく衣がえをしているところだと思います。

そういう中、子育て支援の役割をになう保育所(園)が、さまざまな研修会等をつうじて、資質の向上をはかろうとしていることは、まことに結構なことです。

しかしながら、一方において、自らの足元を振りかえって見ると、地域の身近な方々が、保育所(園)へ気軽に立ち寄り、利用していただけるような環境をつくるために、今まで培ってきた保育者のノウハウを生かしながら努力するというような点については、いま一歩欠けるものがあるようにも思われます。

私の園が所属する地域においては、毎年、公私立10か園が育児相談事業を行ってきましたが、1年後の反省会においては、必ずと言ってよいほど、この事業を継続するか、否かという議論が起きてしまいます。利用者が少ないというのが、非継続論者の根拠です。

そして、最後には「やめることは簡単だが、継続することにこそ意義があるのではないか、保育所(園)のPRにもなるし」という、一種の妥協案が編みだされて、結局は「継続」という形で収まっているのが現状です。

そこで、今回のセミナーにおいては「育児相談は、園庭開放から」ということを提言してみたいと思います。

私の園で園庭開放事業を始めてから、はや3年が過ぎました。

平成12年度における年間利用者数は、延べ1,300名に達しております。

以下、この事業の概要を述べさせていただきます。

 

1. 開放の対象:地域で子育て中のお母さんとその子ども(事前申し込み等は不要)。

 

 

 

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