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2] 地域的な海洋汚染対策

国際的な閉鎖性海域の海洋環境を保全するためには、沿岸諸国が協力して取り組む必要があります。こうした中、国連環境計画(UNEP)は地域海行動計画を提唱しており、日本海及び黄海の海洋環境を保全するため、日本、中国、韓国及びロシアによって北西太平洋地域海行動計画(NOWPAP)が採択されました。2000年12月には、NOWPAP活動で中心的な機能を果たす地域海調整ユニット(RCU)の事務局が富山と釜山(韓国)に設置されることが決定し、今後我が国は、関係国とともに、環境データベースの構築、海洋汚染時の国際協力体制の構築等を推進していきます。

 

海上安全及び海洋環境保全に対する国際的な取り組みの強化

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NOWPAP海域

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3] その他

プレジャーボート用の一部のエンジンによって、騒音や排気ガスにおける環境問題が生じています。こうした問題に対処するため、舟艇製造業者において、騒音及び排気ガス低減に関する自主規制が策定され、あわせて環境にやさしい新しい機器の開発が進められています。

 

コラム:「交通と環境」に関する先進国交通担当大臣会合

海洋汚染や地球温暖化等のような一国を超える広域的な環境問題を解決するためには、一国単独で施策を展開するには限界があります。そこで、交通分野におけるこうした問題に対して英知を結集して21世紀への処方箋を提示するため、我が国において、交通分野の主要先進国の担当閣僚が参加する国際会議が2002年に開催される予定です。同会合では、海洋汚染等の海上交通に起因する環境問題、環境にやさしい自動車の開発・普及の促進、都市における交通と環境等について議論を行う予定です。

 

3. 航空輸送における環境問題への取り組み

航空機騒音について、1998年度において設置する特定事業場のうち8飛行場では環境基準が達成されているものの、大阪(伊丹)、名古屋等6飛行場において環境基準が依然達成されていない状況です。こうした問題に対処するため、排出物対策として、1997年10月、国際民間航空機関(ICAO)が定める国際基準に基づき、飛行中のジェットエンジンから排出されるNOx、HC(炭化水素)、C(煤煙)、CO(一酸化炭素)に係わる規制が導入されています。

 

 

 

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