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4] ボロース市のサービスルート

a. ベストトラフィック社の概要

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同社はスウェーデンの西部地域を受け持ち、4つの支社で対応している。4社のうちShovde (ショヴデ)に本社があるが、提供しているサービスの80%はイェーテボリ市を管轄する支社により行われているものである。

同社の管轄地域の人口はおよそ150万人で、49の市町村をカバーしている。現在の組織(図5-4-3-8)は1998年1月に5つの会社が集合して新たな組織を形成した時のものであるが、今後、行政機構の再編後の実態に合わせて2年間で組織改変する予定である。

 

図5-4-3-8 ベストトラフィックの組織

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ベストトラフィックの全体の概要は、表5-4-3-5の通りである。路線、車両とも最も集中しているのは、イェーテボリ市を中心とした地域である。また、表にあるように実際の乗客1人当たりの1トリップのコストが20Skrかかっているが、運賃収入として得られるのは11Skrであり、9Skrはベストトラフィックに出資する自治体から負担されている。都市間バスは黒字である。サービスルートについては、赤字路線、黒字路線が混在している。

グループ全体でのトータルの売り上げは28億Skrであり、そのうち18億Skrをイェーテボリ地域の支社が占めている。

2005年までに利用率の15%増を目指しており、1,800万トリップにする計画である。5社が一緒になることで、乗り換え、運賃等のサービスの利便性が高まった。センシティビティ、効率性、高品質、信頼性をキーワードにサービスの充実が図られている。今後2年間で、1枚のカードで公共交通のすべてが利用でき、ガソリンを入れることもできるなど、様々な支払機能をもったカードを普及させる計画が進められている。また、携帯電話での情報サービスを開始している。

 

 

 

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