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3] ショップモビリティ

ショップモビリティは、ショッピングモールやタウンセンターなどにおいて、電動スクーター(図3-4-3-3)や車いすを貸し出す事により、高齢者・障害者の移動を支援する事業である。大きなショッピングセンターにはたいていショップモビリティが設置されており、イギリスでは一般的なサービスとして定着している。全国に約260ヶ所展開されているといわれる。

運営および財源はNPO、自治体、ショッピングセンター、寄付などによるのが一般的で、各ショップモビリティによって運営主体や財源の調達先は様々である。運営の方法は類似しているが、各地のショップモビリティではそれぞれの事情を反映して独自の工夫をしている場合が多く、利用方法等に多少の差異がある。例えば利用に際して会員制の場合もあれば、ビジター利用の場合もある。利用料金も無料から少額徴収する場合まである。職員もボランティアで無報酬の人もいれば有給スタッフがいる場合もある。

 

図3-4-3-3 ショップモビリティで使われる電動スクーター

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ここでは、多くの事例の中から、詳細な報告書を発行しているショップモビリティ・マンチェスターについて述べる。なお本文中のデータおよびグラフは『98年度年次報告書(Manchester Shopmobility Annual Report 98/99)』から引用したものである。

 

a. Shopmobility Manchester at ARNDALE Centerの概要

ショップモビリティ・マンチェスターは、マンチェスター中心地にある大型ショッピングセンター「ARNDALE CENTER (アーンデールセンター)」内にオフィスがある。オフィスに使用されているテナントスペースはショッピングセンターの好意により無償提供されている(図3-4-3-4)。

 

 

 

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