実際に、欧米先進国の主要都市で、ふたたび脚光を浴びているLRT (ライト・レール・トランジット)の整備事例、ならびにSTSをより低コストで、広範囲の利用者に対応した乗り物にしようという先進的なプロジェクトについて情報を得る事ができた。また、そうした基盤整備を実現するための基礎となる法制度や、それらを推進する仕組みについて、可能な限りの情報を収集し整理した。
1-3 調査の対象
イギリス、デンマーク、スウェーデンからそれぞれ主要な都市を選び、行政機関、交通事業者、民間団体、研究組織等へのヒアリングおよび公共交通の実態調査を行った。また、わが国の先進的な事例として、全国に広がりつつあるケアタクシーおよび地域密着型のアクセシブルな小型バスの運行について調査した。
以下に国ごとの調査対象を示した。調査訪問先および主な調査項目は表1-3-1-1〜1-3-3-1を参照されたい。調査訪問都市は図1-3-1の通りである。なお、日本国内の事例調査については、大阪市の地域密着型小型ノンステップバスの取り組みを資料-1に記載した。