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視覚障害のある方のご協力を得て行いました。

ホーム転落防止誘導警告ブロック実験

 

駅プラットホームには、安全性の確保を目的として視覚障害者用誘導ブロック(点状ブロック、線状ブロック)が敷設されていますが、視覚障害者がホーム端のブロックをホームの内側か外側か誤認し転落する。また、列車と接触する事故が発生しています。事故原因はいろいろ考えられますが、安全性を増加するための方策として、誘導ブロックの認証を明確にすることが強く求められています。

このことから、視覚障害者のホーム転落を防止するため、去る、11月17日から12月2日の間、鉄道総合研究所において、ホーム縁端の視覚障害者用誘導ブロックの敷設方法及びホーム面での誘導ブロックの一元化のための実験を行いました。実験は、実際に視覚障害者に被験者として、点状・線状ブロックの敷設幅拡張効果の検証、並列敷設に関する検知・識別性の検証の実験を行いました。

被験者は、歩行訓練、単独歩行の経験等を考慮して15歳以上の視覚障害者の方で一般公募しました。全盲の方の差を考えアイマスクを使用。なお、弱視の被験者が色彩による識別を容易に行えないようにブロックは黄色に着色せず、コンクリートの素材色のまま実験を行いました。

この結果については、来年3月ごろ取りまとめ、さらに「柱のために連続的に直線配置できない個所における配置方法」、「線路直角方向が狭い個所における表面敷設物の改善」等の研究を行う予定です。

 

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実験模様:鉄道総合研究所

 

主な活動

エコロジー部門

 

1 自動車共同利用について欧州調査を行いました。

ドイツ、スイス、フランス等の事例から

 

地球環境に配慮した新しい交通システム、いわゆるエコ交通の一つとして、自動車共同利用があります。これは身近な努力で比較的簡単に実現可能であり、効果も期待できることから、当財団においても白動車共同利用に関する調査研究やモデル実験を行うための具体的検討に取組んでいるところであります。

今回は、日本における自動車共同利用検討の参考とするため、9月14日〜9月27日の間、ドイツ、スイス、フランス等の事例を調査しました。

自動車共同利用は、欧州各地で増加しつつあり、その形態も様々でありますが、大別すると次の二つのコンセプトがあります。

(1) 複数の個人の会員制による車の共同所有と利用であるカーシェアリング

(2) 企業や公的機関が所有して、公共交通の位置付けとして、一般に貸し出す公共レンタカー

特に、カーシェアリングは現在約450地域で約200の組織が運営されており、会員数は13万人以上とも言われています。

 

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