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3] 障害のあるお客さまとのコミュニケーション

障害を理解することは、そのお客さまとのコミュニケーションから始まります。しばしば見受けられるのが、障害のあるお客さまに同伴している介助者の方に向かって話しかけてしまうことです。介助を必要としているのは、障害のあるお客さま本人であり、そのニーズは可能な限り本人に尋ねるのが自然です。ただし、障害のあるお客さまの中には、コミュニケーション障害、その他の障害などにより、十分なコミュニケーションができないこともあります。その場合は、コミュニケーションが可能な手段を尋ねたり、正確なコミュニケーションのために介助者の方とお話する旨を伝えて対応することも考えられます。

障害のある人は、例えば、同じ車いすを使用している人でも、脳血管障害によるまひ、事故による脊髄損傷など、様々な理由から障害を持つに至っており、それぞれに異なるニーズを持っています。したがって、介助の時の注意点も異なります。

 

図 介助の区分

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また、身体に障害のあるお客さまは外見上わかりますが、聴覚などの感覚器の障害は注意してみないとわからない場合があります。これに加えて外見ではわからない内部障害、対応が判断しにくい精神障害のお客さまも公共交通機関を利用しています。さらに、障害を持つようになってからの生活経験が長い人もいますが、障害を持つようになってから日が浅く、補装具等を装着して日常生活を送るための訓練を行っている人もいます。

 

 

 

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