(b) ホイップ形空中線
GMDSS機器の送信及び受信用として使用されるものは2〜10mの長さで使用機器の周波数によって選択しなければならないが、通常は メーカーで標準のものを持っているのでそれを採用する。空中線の素子はグラスファイバ-製のものが多い。一般に、受信用空中線として使用する場合には、ホイップ空中線の基部に空中線整合器(空中線カプラー)を装備し、整合器より同軸ケーブルを用いて受信器へ接続される。(送信出力による誘導電圧をある程度軽減させるとともに、中波、中短波、短波等での受信感度を向上させることができる。)
(c) 指向性空中線
上記(a)及び(b)の空中線は無指向性であるが、特定の方向に送信及び受信するものとして指向性空中線がGMDSS機器の一部には使用される。インマルサット用レドーム形空中線、VHF無線電話用垂直ダイポール空中線、無線方位測定用枠型空中線等がある。
指向性空中線を装備する場合には、装備位置に注意する必要があるのでメーカーと十分協議すること。
(3) 空中線用碍子
(a) 線条引止め碍子
主として線条空中線の引止めに使用する。
形状は、表4・4に示すように、波形、亜鈴形に区分でき、絶縁材料は大略、磁器、ガラスに分けられる。