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図5・16に周波数カウンタの外観図(a)と加える波形を示す。正弦波入力(b)をパルスに変換して入力パルス列Aとして(c)のゲート回路に加える。ゲート電圧Bが加えられた時間だけゲート回路が開き、入力パルス列がゲートを通過して計数回路で計数されデジタル数字で表示される。(d)に各部における波形関係を示す。ゲート時間幅が広いほど有効数字が多く読み取れる。

ゲート幅を1/n秒間としたときのカウンタの計数値をNとすると、被測定信号の周波数fは

f=nN(Hz)   (5・39)

数ヘルツ以下の低い周波数では被測定波形からゲート信号Bをつくり、パルス発生器から取り出した計数パルス列Aを計数する。被測定波形の1周期Tを計数するのでこの方法を周期カウンタ法と呼ぶ。計数値をNとすると被測定周波数fはf=1/T、計数パルスの周波数をfs、周期をts=1/fsとすれば

133-1.gif

として求められる。

 

133-2.gif

図5・16 周波数カウンタ

 

5・5・2 周波数スペクトル

信号を周波数単位のエネルギー分布で表すと周波数スペクトルとなる。図5・17(a)にある信号の3次元表示を示す。基本波と2倍高調波の正弦波が合成されている。時間軸でこの波形をオシログラフで観測すると(b)の点線で示すそれぞれの正弦波が合成されて実線のような正弦波でない波形に観測される。

 

 

 

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