日本財団 図書館


3.4 非常発電装置の始動装置

3.4.1 一般

-1. 非常発電装置は、0℃の冷態において容易に始動できるものでなければならない。なお、この温度の下で非常発電装置を始動することが困難な場合又はより低い温度の下で非常発電装置を始動することが予想される場合には、非常発電装置の容易な始動を確保するため、本会の適当と認める装置が加熱装置のために講じなければならない。

-2. 自動始動するように計画された非常発電装置には、少なくとも3回の連続始動が可能な貯蔵エネルギを備える承認された始動装置を設けなければならない。非常発電機を始動できる第2の手段が設けられていない場合には、貯蔵エネルギ源が自動始動動作により致命的に消耗されることがないように保護されなければならない。さらに、手動による始動の有効性を実証できる場合を除き、30分以内に更に3回の始動を行えるような二次エネルギ源を備えなければならない。

-3. 貯蔵エネルギを常に維持するため、次の措置を講じられなければならない。

(1) 電気式及び油圧式の始動装置は、非常配電盤から給電すること。

(2) 圧縮空気式の始動装置は、適当な逆止弁を介して主又は補助の圧縮空気タンク、又は、非常用空気圧縮機によって給気すること。なお、電動の非常用空気圧縮機は、非常配電盤から給電すること。

(3) 始動装置、充気又は充電装置及びエネルギ蓄積装置は、すべて非常発電装置の設置区域に備えられること。これらの装置は、非常発電装置の運転以外の用途に使用できないものでなければならない。

ただし、主又は補助の圧縮空気装置から、非常発電装置の設置区域に設けられた逆止弁を介して、非常発電装置用の空気タンクに給気することは差し支えない。

-4. 自動始動が要求されない場合には、始動装置は、始動方法の有効性を実証できる手動のクランキング、慣性始動、手動で充てんされる蓄圧器又は火薬カートリッジ等の手動始動とすることができる。

-5. 手動による非常発電装置の始動が困難な場合には、始動装置は、前-2.及び-3.に適合するものでなければならない。ただし、始動開始のための操作は人為的に行ってよい。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION