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(1) 相対運動=RM (Relative Motion)表示

自船の位置(スイープの起点)は固定され、固定物標の映像は、自船の移動に伴って自船の針路と反対方向に移動する。したがって、相対運動の表示では、図6・2に示すように自船の動きに対して映像が相対的に移動をする。

 

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図6・2 相対運動表示:RM表示

 

(2) 真運動=TM (True Motion)表示

真運動の表示にすると、スコープ上の自船の位置(スイープの起点)は自船の速力と針路に従ってスコープ上を移動する。このため、陸地などの固定物標はスコープ上に固定され、図6・3のように動いている物標のみがスコープ上を実際の動き方に従って移動することになる。一般的なTM表示の動作は次のようなものである。

 

118-2.gif

図6・3 真運動表示:TM表示

 

自船の動きは“TM”に切り替えられた時点で、船首船がブラウン管の中心を通って針路の反対側に約 2/3の半径の位置にセットされ、その点から自船の速力と針路に従って移動を開始する。その後、自船の位置が進行方向の半径の 2/3の点に達したら自動的にリセットされ、再び船首輝線(SHM)がブラウン管の中心を通り、元の針路と反対方向の約2/3の点にセットされる。この“TM”の動作中に自船の位置をリセットしたい場合(自船の前方を表示しておきたいようなとき)には、“リセットボタン”を押すことによって、手動で“TM”の開始点へのリセットができるようになっている。

 

6・2・2 方位の表示方式による分類

方位表示のモードには、ノースアップ、ヘッドアップ、コースアップ、の三つのモードがある。しかし、ARPAでは、ヘッドアップかコースアップのいずれかのモードと、ノースアップモードを持てばよいことになっている。

 

 

 

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