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(4) パルス繰り返し周波数

一定の周期で繰り返されるパルスの、毎秒当たりの数を、パルス繰り返し周波数という。一般に、レーダーのパルス繰り返し周波数は、数百ヘルツから数千ヘルツ程度のものが多く用いられている。

(5) 電力

パルス波の電力を表すには、尖頭電力と平均電力の2種類がある。レーダーは、発射電波が物標に当たって反射する電波を利用しているので、尖頭電力が大きい程、探知距離が増大することは、レーダー方程式によっても明らかである。パルス波の電力の尖頭電力と平均電力の関係を図1・5に示している。

レーダーは、極めて短い時間の間だけパルス波を発射し、次のパルス波が発射されるまで休止していることになるので、パルス波発射時の尖頭電力Ppをパルス繰り返し周期Tにわたって平均すれば、平均電力Pm[W]が得られるが、この値は尖頭電力に比べて相当小さな値となる。尖頭電力と、平均電力との関係は次のようになる。

010-1.gif

(6) 衝撃係数(Duty cycle)

一般に、パルス幅とパルス繰り返し周期との比を衝撃係数といい、次式で表される。

010-2.gif

従って、(5)の平均電力は次のようにも表される。

平均電力Pm=尖頭電力Pp×衝撃係数K

 

練習問題

(問1) RADARは何の略かを述べよ。

(問2) Aスコープレーダーとは何か。図を書いて説明せよ。

(問3) 1海里にある他船の反射信号は何μs後に受信されるか。

(問4) パルス波における、パルス幅とパルス繰り返し周期及び尖頭電力を図示せよ。

 

 

 

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