日本財団 図書館


4・4 誤りの訂正方法

受信側で誤りを自動的に訂正できる符号がハミングにより発見されてから種々な符号が発見されて通信やコンピュータ等に利用できるようになった。誤り訂正符号はブロック符号と畳み込み符号の方式に大別できる。それぞれの方式から更に多種類の訂正符号が考案されている。

次に誤り訂正の原理を説明する。

 

4・4・1 符号の記号表示と演算

一般に2進符号を記号Xの多項式で表示する。6ビット符号、110101をXの多項式で表示する場合を例として考える。変数Xの多項式、I (X)で表示する。符号の右端から左に進むに従ってXの右肩のベキ数を1、2、3、…と付ける。110101は

084-1.gif

と表示される。ここでは、XとX3の桁の符号は0なのでI (X)には含まれない。一般にある情報は1又は0の2進符号で表示できるのでXの多項式I (X)で表示される。

情報ビットI (X)に誤り訂正ビットR (X)を付け加えてI (X) +R (X)として誤り訂正可能な送信信号を発生する。

 

084-2.gif

図4・3 送信符号の構成

 

ただし、付加するR (X)は生成多項式G (X)符号で割り切れるように情報I (X)ごとに計算してR (X)を見つけてI (X)に付け加える。生成多項式G (X)も2進符号で情報内容により変化するI (X)ごとに一定のG (X)で割り切れるようなR (X)を計算して見つけ出してI (X)の右に付けて送信信号とする。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION