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このホーミング航法によって経済的な針路を求めて帰港したり、僚船に合流したり、漁網に設置したラジオブイの発信電波に向かって速やかに到達できるなど様々な利用価値がある。

なお、この測定装置は、SOLAS1974により、船位の測定機として、及び、遭難船の遭難信号電波を受信し左右15度の精度でホーミングンができるものとして、国際航海従事の総トン数1,600トン以上の船に対し、船舶設備規程(第146条の29)で積付け義務が要求されている。ただし、GPSの普及、GMDSSへの移行によりSOLAS1988改正で、積付け義務が免除されることになったことに呼応し、船舶設備規程では、当該船舶がGMDSS移行船舶(GMDSSに係る法4条設備、航海用具及び救命設備を搭載している船舶)であって、かつ、衛星航法装置を備えている場合は、本装置の積付け義務が免除される。

 

2・13・9 風向風速計

一般に使われている風向風速計は、1基のプロペラを持つ飛行機形をしている。風速は、プロペラ駆動の交流発電機に生ずる風速に比例した電圧を、風速で目盛った電圧計又は表示ユニットにデジタル表示される。

風向は、垂直尾翼による胴体の回転角度を風向センサ(直流セルシン発信器等)で得た信号を表示ユニットにアナログあるいはデジタルで表示される。

なお、最近の装置では、船内の他の装置から船速・船位・方位等の情報を得、表示ユニットに同時に表示されるものが多い。

また、他の装置からの情報を演算処理し、相対風向速及び真風速を表示できる機能も有している。

 

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図2.148 プロペラ式風向、風速計構成図

 

 

 

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