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(4) 船舶で使用されている端子は、電線接続の信頼性から圧着端子(JIS C 2805相当)が主流となっている。

近年、「ねじ無し(スプリング圧縮式)」の輪子台や端子盤が一部に使用されているが極端な振動がある場所では電線の固縛をしっかりする必要がある。

従来の小型端子(JIS F 8811)、即ち、ねじ頭部の下面で電線を直接的に締め付ける方式の端子とそれ用の船用端子盤(JIS F 8812)は、平成12年3月1日付で廃止されたので、これらに代わるものとしては、工業用端子台(JIS C 2811相当)が使用されることとなろう。

参考に、工業用端子台(JIS C 2811)の規定の抜粋を下記に示す。

1) 端子台の種類と定義は、次のとおりである。

(a) ねじ締端子台:電線の接続に、ねじを使用する構造の端子台の総称。電線接続部の形状によって、ねじ端子台、スタッド端子台、クランプ端子台及び押締端子台がある。

(b) ねじ端子台:端子ねじ頭部の下面で、直接的に又は座金などを介して電線又は圧着端子を締め付けて接続を行う構造の端子台。

(c) スタッド端子台:導電金具又は絶縁物に植込みボルト(スタッド)を固定し、これにねじ込んだナットで、直接的に又は座金などを介して電線又は圧着端子を締め付けて接続を行う構造の端子台。

(d) クランプ端子台:導電金具と締金具(クランプ)の間に電線を挿入し、締金具の押圧力によって電線を締め付けて接続を行う構造の端子台。

(e) 押締端子台:筒状の導電金具に電線を挿入し、導電金具に取り付けたねじの先で直接的に又は当て金を介して電線を締め付けて持続を行う構造の端子台。

(f) タブ端子台:平形接続端子を使用して接続を行う構造の端子台。

(g) ラグ端子台:はんだ付けによって接続を行うためのラグを持つ構造の端子台。

(h) ラッピング端子台:電線を巻き付けて接続するためのピンを持つ構造の端子台。

(i) ねじなし端子台:導電金具とばねの間に電線を挿入し、直接的に又は当て金を介してばねの圧力によって接続を行う構造の端子台。

 

2) 電線接続部の形状(形状は一例を示す。)

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