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(iv) プロセス制御(process control) 被制御量即ち温度、圧力、流量、PH、濃度、粘度等の工業生産工程に適用する量を制御する方式をいう。

(2) シーケンス制御系(sequence control system)

制御装置にフィードバックしないで自動制御系で、あらかじめ定めた順序に従って制御の段階を逐次進めていく方式をいい、別の名称を開回路自動制御系という。制御の段階において1]制御動作が完了した後、次の動作に2]動作後一定時間経過後次の動作に3]制御結果に応じて次の動作を選定する、等の経過があって、動作の移行するには種々の組合わせを考慮して定めることができる。主機関の自動制御にも用いられる。

 

3・8・2 遠隔制御の意義

機器の運転、停止、速度制御等を機側にて操作しないで、遠隔の所で、押しボタン又は操作ハンドル等の一動作で行うようにしたものである。したがって、複雑な動作機構から成り立っている機器にあっては、前記の自動制御方式のいずれかが組み入れてある。また、その動作を監視するために計器、動作表示、警報盤など組み入れた監視盤を必要とする。

船舶の主機関その他の機器を遠隔及び自動制御する場合には、高度の重要性があるため、機関制御室として一室を設け、上記のみならず通信装置、非常警報装置等を含めてある。これについての詳細は“JMS9804日本船舶標準協会規格の機関制御室の計画標準”を参照のこと。

 

3・8・3 電気・空気式ディーゼル主機関遠隔操縦装置

ディーゼル主機関の操縦方法には、前後進切替、始動停止、増減速の三つの基本操作がある。この操作を機関から離れた制御室又は操舵室等から行うことを遠隔操縦といい、(1)機械式(リンクロッド方式) (2)電気+油圧式 (3)電気+空気式 (4)全電気式の4種類の方式がある。

一般に、電気+空気式遠隔操縦装置とは、機関の操作ハンドルを、圧縮空気を動力とする空気シリンダ、エアモータ等によって駆動し、かつ、それらの制御は電磁空気弁などを使用し、電気的に遠隔制御する方式と、また、機関の操作ハンドルを駆動することなしに機関付ガバナモータ及び始動空気電磁弁群を直接遠隔操作する方式とがある。図3・19はその後者の一例を示したものである。

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