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(2) 修繕船管理システム

1] スタンドアローン版システムの完成

一人の担当者、或は複数の担当者が一台のパソコンを交互に使って修繕工事の見積、落成書作成までが出来るシステムを完成した。このシステムは、基本的には、船主から送られた仕様書をシステムの中に取り込み、その各項毎に見積を行い、工事に際しては内容を造船所仕様に分解して実行し、工事完了時には見積や造船所が発行した工事仕様書を基に落成書を作成すると言った一連の見積落成書業務を処理するスタンドアローン型のシステムである。このシステムを充分に活用するためには標準仕様の確立、作業標準標準作業工数の設定、適切な作業組織の編成、共有データベースを複数の担当者が同時に利用するLAN等が必要であるが、システムとしては実務者等の意見による改正を加えて見積落成書関係を完成させた。

主要の改正点は、2]項から6]項のようなものである。

2] 見積、落成書作成作業の自由度の向上

エクセルシートを使って任意に仕様書の記入、見積の作成が出来る方式を追加した。標準仕様を推進する考え方と矛盾するような点もあるが、標準仕様の不備を補う一つの方法でもある。このサブシステムの中でも、標準仕様書の取り込みは可能とし、又、記入したシートの内容は見積書・落成書作成、実績登録等の他サブシステムとの連携がとれるようになっている。

3] 標準仕様書の任意編纂

基本的標準仕様書を自社の作業管理都合に合わせて任意編纂する方法を追加した。編纂した標準仕様書を利用して見積作業も可能であるよう、又、内容の変更が基本的標準仕様の変更に直接反映する形となっている。

4] 材料外注費の入力等の強化

実績の入力、標準仕様書への取込、見積への詳細記入の方法を加えた。項目が多量にあるときはエクセルを開いて記入する方法も追加した。

5] 実績データ取込方法の強化

工事仕様書、工数実績に加えて、材料外注費の実績も記入するようにした。

6] 見積書、落成書の書式への会社名等の任意記入

自動的にデータが記載される部分以外に会社名等が自由に記載できるようにワークシートを用意した。

 

6. 今後の課題

6.1 作業の機械化

12年度は委員会決議により環境対策を優先したため、作業の機械化については下地処理及び塗装関連、廃棄物処理等に限られた面があるが、13年度は本来の修繕業務について検討していきたい。

 

 

 

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