日本財団 図書館


投資委員会(BOI)

投資委員会(BOI)は、船舶の効率的な運航にとって重要な、具体的には島嶼間海運、外航海運(フル・タイム用船を除く)、造船、修繕船、解撤、その他、直接関係する諸設備等の関連産業への優遇措置の提供により、投資を調整し、また促進する任務を付託されている。これには、1987年制定の包括的投資規則で優遇措置の対象とされた投資分野として、1997年の優先投資計画(IPP)で指定された海運企業、新造船設備、修繕船般備の近代化が含まれる。IPPにより、内航海運に使用される輸入船(付随する交換用部品、機器を含む)でBOIに登録されたものについては税金、関税が免除される。免許を受けた新造船・修繕船企業で、拡張ないしは近代化実施中のものは、関税免除、税額控除、課税対象所得に適用される追加控除、その他、財政措置を伴わないインセンティブなど、各種優遇措置や特典を享受することができる。これらの措置により、新たな資本の流入が促進されるので、新造船・修繕船産業の一層の振興が期待される。

 

SBSR産業開発関係民間団体/協会等

 

フィリピン造船工業会(PHILSAR)

フィリピン造船工業会(PHILSAR)は、フィリピンにおける新造船・修繕船産業の成長と発展を促進するために、国内の造船・修繕船事業者により結成された団体である。この団体は、特定の分野における企業間の協力協定を作り上げるための協調の精神を醸成し、全会員が関心を抱くような、価値ある重要な海事産業関連情報を整理、伝達するための常設事務局を設置、運営し、会員間の意見交換のフォーラムとして機能している。また、わが国とその国民のために先進的な新造船・修繕船産業を確立することを目的として、フィリピン政府の関係省庁、一般国民、その他各方面の関係先に会員の共通の立場を説明、主張する媒体となり、さらには他の世界各国の同種団体との円滑な協力関係を推進することも、フィリピン造工の使命である。

 

フィリピン造船技師・舶用機関技師協会(PANAME)

フィリピン造船技師・舶用機関技師協会(PANAME)は、フィリピンの造船技術者の団体で、専門職としての水準と尊厳を維持する一方、現代のニーズに合うように新造船・修繕船技術の動向を近代化するための制度と手法の整備を、その結成の目的としている。この協会はまた、海上における人命と財産の安全性の向上と海洋環境保護のための、現実的な基準の策定について調査、研究を行う。PANAMEの目標は、政府および海事産業全般と緊密な調整を図りながら、海洋安全訓練計画を策定することにより、海運業界の海上安全意識を高揚させることにある。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION