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5. 政府の資金援助がやや不足

6. 専属的なニッチ市場の不在

7. 設計の経験・知識の不足[研究開発]

8. 輸入制限により発送、通関に要する期間があまりにも長い

9. サプライアートの戦略的アライアンスがないため、資機材コストが高騰する

10. 人件費の上昇

11. 製品が標準化されていない

12. 造船所や機器サプライアーが集中していない

13. 協力工の未熟練

14. 国際マーケティング

 

チャンス(O)

1. 52隻以上が船齢25年を超え、解撤を要する

2. 漁業の未発達

3. マレイシア領海の保護強化

4. マレイシアの石油・ガス産業が急速に発展中であり、支援船の需要が増大する見込み

 

脅威(T)

1. 低コストの中国・韓国造船所との競合

2. 韓国・中国の建造能力拡大による世界的な能力過剰

3. 外国造船所が自国政府から補助金を受けて値引きをしている

4. 国内造船所保護のため一部の国が参入障壁を設けている、例えば南アフリカ、米国など

5. 政府の為替管理政策の不確実性

日韓中-「アジアの造船3極」-を合わせると圧倒的に強力

 

将来へ向けての戦略

マレイシアの造船業が将来にわたり活力ある産業として発展するためには、以下の面において対処を必要とする。

・先見的または積極的マーケティング慣行

・単なるサービス以上の価値を顧客に提供

・効率的、費用効果が高く、高品質で生産しやすい設計を生み出すため設計技能の改善

・人的資源の開発

・詳細な生産計画

・購買業務の改善

・船台の回転を高めるため建造期間の短縮

政府はさらに、造船所、船主に好条件の金融、租税の減免、研究開発資金の提供などで役割を果たさなければならない。

海運事業のグローバルな性格から造船業は常に外的要因に大きく左右されてきたが、貿易・軍事・政治面におけるその重要性は、論議の余地なく抜きんでている。

 

 

 

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