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マレイシアにおける船腹需要は以下の要因から生じる。

・老齢により解撤されたり喪失した船舶の補充

・海上荷動量の伸びによる船腹増強

・トレード・パターンの変化による船腹増強

・港湾、船舶両面における技術的変化

・軍事的需要

・石油およびガス産業の発展

・レジャー

・政府の方針

 

マレイシアの造船所

マレイシアの造船業はAMIM登録ベースで約52の造船所から成るが、その大半は比較的小規模な造船所で、まとまりのない状況にある。政府の入札に参加する造船所は、設備、建造可能船型によりA級からE級までに分類され、大蔵省への登録が必要である。1999年12月現在、39の造船所が登録され、以下のように分類される。

 

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建造船種はプレジャー・ボート、バージ、タグ、乗組員用ボート、錨操作/サプライ・ボート、哨戒艇、上陸用舟艇からコンテナ船、タンカー、貨物船、LPGタンカーなどの外航船に及ぶ。中小造船所の建造可能船型は3,500DWT以下で、主として国内市場を対照とする。一方、最大の造船所Malaysia Shipyard and Engineering Sdn. Bhd.は70,000DWTの揚船設備を設置して30,000DWTまでの船舶を建造可能。大型造船所は国際市場にも進出し、輸出船も多数受注している。

 

造船産業に影響を及ぼす要因

造船産業に影響を及ぼす要因で、有効な対応が必要とされるものが数々ある。これらの要因は以下のように分類される。

・造船能力過剰の問題。マレイシア国内の造船所の大半は設備稼働率が50%に満たず、新造船だけでは生存がおぼつかない。従ってマレイシアでは造船所が修繕船工事も行うのが通例である。

 

 

 

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