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甲基準:

船が15m/secの定常風を横方向に受け、かつ船の傾斜限度としてf(この場合、傾斜角20度を超える部分はfとは見做さない。)の80%をとったもので、平水区域の旅客船に対する基準と同一である。

ここに、

GM=横メタセンタ高さ(m)

A=風圧側面積(m2)

H=Aの面積中心から喫水の二等分点までの垂直距離(m)

n=旅客搭載場所毎の旅客定員

b=旅客搭載場所毎の旅客の移動可能の平均幅(m)

B'=片舷の舷端から反対舷の舷端までの水平距離(m)

f=舷端又は海水流入開口下縁の喫水線上の高さのうち小さいもの(m)

(B'/5.5にとどめる。)

W=排水量(t)

a=旅客搭載場所毎の床面積(m2)

036-1.gif

乙基準:

船が定常風(近海以上で26m/sec、沿海で19m/sec、限定沿海で15m/sec)を横方向に受け、かつこの定常風によって生じた波で横揺れしている場合に、船が最も風上に傾斜したとき、突風を受けても安全であるためのものである。突風による風圧増加は、定常風圧の50%を、また船の横揺れ角は同調時の70%をとることとした。

036-2.gif

上式のNは動揺減滅係数で彎曲部竜骨を有する通常の船型では0.02とする。他は管海官庁の適当と認める値であるが、大体の目安としてはビルジキールのない船では0.01、大きなスケグを有する場合は0.015、角形船型の船舶では0.02程度である。

 

 

 

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