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第1章 総論

 

1.1 基本設計とは

基本設計は基本計画とも呼ばれ、船舶の使用目的を十分に満足させ、経済性と安全性とを両立させるような船舶の基本諸元をうるとともに、船舶の機能・意匠・船価に対する基本的な技術方針を具体的に、主要目・基本設計図・仕様書などにより表現することである。

 

1.2 船主要求

計画のはじめに設計者に要求される条件は、一般に船主要求又は設計条件と呼ばれる、計画船に対する船主の基本的な要望事項で、基本項目と付帯項目に分けられる。

 

1.2.1 基本項目

基本設計に不可欠な項目。

船種、船型、載貨重量、旅客の等級及び数、主機の種類、航海速力

 

1.2.2 付帯項目

基本項目ほどには主要寸法等に大きく影響しないが、船主の意図する船を明確にするために知っておくのが便利な項目。

船主、国籍、定期不定期の別、就航航路、航行区域、船級又は検査、適用法規、総トン数、長さ・幅・喫水等の制限の有無、狭水路等の有無、試運転速力、航続日数、航続距離、貨物の種類、貨物倉容積、甲板層数、ハッチの数及び寸法、荷役装置、その他諸艤装、特殊艤装の有無及び内容、乗組員数及び内訳、主機出力、推進器数、機関室位置、使用燃料、燃料及び清水の所要量、その他の特殊要求

 

1.2.3 一般的注意事項

船主要求は基本設計の骨子となるものであるから、船主の希望を明確につかみ、特に船としての成立を害するような問題点については十分協議して妥当なものにしなければならない。

一般に船主要求は過大にして、調和を欠き、あるいは矛盾を生ずる点が多い。したがってチェック、リストを作成し各項目に重要性の序列をつけ、船主要求を整理・検討し、基本設計の初期に、船主要求に対する設計者の見解を述べ、種々の矛盾を調整し、完全に船主の同意をえたうえ基本設計を進める必要がある。

 

1.3 基本設計の手法

船主との緊密な連絡打合せによって明確化され、かつ設計者としても納得することのできる船主要求を設計条件として、計画船の経済性と安全性とを考慮・勘案しながら、主要目の推定を行うが、主要寸法・要目等の決定までの手法に一定の方式はない。

 

 

 

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