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通信教育造船科講座テキスト「艤装」

 事業名 小型造船技術講習
 団体名 日本小型船舶工業会 注目度注目度5


1.3 機器調整作動試験

(1) 一般

船舶が単に荷と人を運べばよいという時代から、現在では、常に安全に、確実な日程に従って能率よく運航されることが必要となっている。そのため船体・機関に多くの改良がなされた事はもちろんであるが、近年急速に発達した電子装置・制御装置等の電気設備がそれに対して多大の貢献をなしている。船が完成して、引渡された後の電気設備の故障とか調整不良は、それを修理、調整するのにかなりの費用、労力、時間を掛けるばかりでなく、船主・乗組員に対して多大な迷惑を掛けるので、調整試験は大きくは次の事を注意して厳重に行うことが必要である。

すべての電気装置は船内に装備したあと、調整後諸試験を行わなければならない。調整試験前には、機器の清掃及び点検を十分に行い絶縁測定等を行って、誤結線のない事を確認する。また電線の絶縁測定も合わせて行わなければならない。

電線布設時に焼損されたものや木壁の内張工事時に電線に釘等が打込まれている場合等もあって絶縁不良個所もある場合がある。特に配電盤、発電機等は念入りに行い艤装中の工具の置き忘れ、あるいは鉄片等の残りを確認する。

発電機、配電盤等の事故は大物機器だけに与える影響及び損傷は大である。

調整試験に際して念頭におくべき一般的な項目について以下に示す。

 

(1.1) 環境条件

船舶に装備される電気機器は船特有な環境条件に耐え支障なく作動すると同時に、乗組員に対して不快を与えたり、健康や生命に影響を与えてはならない。

調整作動試験においては、以下に示す環境条件に適したものであるか、常に念頭において調整作動試験を進め、必要なら改造、手直し等の処置をする必要がある。

(1.1.1) 基準周囲温度

空気については、機関室等の閉囲区域内は0〜45℃、暴露甲板上は-25〜45℃、また45℃を超える区域又は0℃を下回る区域内は計画条件による。海水(冷却水)については32℃となる。(NK鋼船規則による。)

(1.1.2) 湿度

空気温度45℃に対し70%となる。

(IEC国際電気標準会議による。)

(1.1.3) 海水飛沫、油蒸気、酸気など

(1.1.4) じんあい

 

 

 

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