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(5) フラッシング

一般的なフラッシングの検査としては、潤滑油系統のこし器の検査、燃料系統のこし器の検査それに空気系統のエアー吹かし検査などがある。

(6) 通水、通油及び通気試験

フラッシング終了後、冷却水系統の水通しを行い各部に漏れがない事を確認する。さらに水通しが良好であれば潤滑油を通油して油漏れのないことを、また空気系統には空気を通して同様に漏れがないことを確認する。

(7) 保護装置の確認

船主監督立会いのうえ、危急停止装置、警報装置及びインターロック装置の作動など保護装置の確認を行う。またこの保護装置の調整と確認はできるだけ主機が停止状態で行うことが望ましい。

(a) 危急停止装置

加速度、潤滑油圧力低下、カム軸潤滑油圧力低下、冷却清水圧力低下、過給機潤滑油圧力低下、冷却清水温度過昇などの危急停止装置がある。加速度危急停止装置は主機を運転し設定回転数より低い回転数で作動を確認するが、他のものについては主機停止の状態で行うのが普通である。

(b) 警報装置

危急停止に含まれるもののほか、燃料弁冷却油(水)圧力低下、冷却海水圧力低下、遠隔操縦装置油圧ポンプ出口圧力低下、ピストン冷却油(水)出口温度過昇、主要軸受温度過昇などの温度、圧力に対する警報装置、また特殊なものとしてはクランク室オイルミスト過多などがある。これらの作動が各設定値において確実に働くことを確認する。

(c) インターロック装置

遠隔装置での操縦時、特に重要なものはある一定の条件でなければ操縦できないようにしたものが多い。それらが確実に働くことを確認する。

 

2.2.4 ボイラ

(1) 製造中の試験及び検査

ボイラは高温かつ高圧の特殊な圧力容器であるために、特に材料や溶接についての検査が多い。また水圧検査、ボイラチューブのための穴明け検査などもある。

 

 

 

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