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(3) 継手の靱性

第2次世界大戦中、米国で戦時標準船が大量にぜい性破壊して以来、膨大な研究が行われ、造船用鋼材及びその溶接部に対し必要な切欠き靱性試験が要求されている。切欠き靱性試験には第1.8図に示すシャルピー試験が一般的に行われる。

 

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第1.8図 シャルピー試験機

Aのところに下部の詳細図のごとく、試験片を支える。

オモリBを規定の位置までもち上げて、支柱Eで支える。

このとき針Dは0にもどしておく。

支えEをはずすと、オモリBはC点を中心として円弧をえがいて落下し、一番最下端Aで試験片をたたく。

試験片はオモリBで中央部をたたかれ、破断する。

オモリBは、その余力で反対側ヘハネ上って行くが、そのとき針Dを一緒に連れて行く。

オモリがもとの位置へ戻った後も針Dは最高高さの位置にとどまることになり、この目盛りから吸収エネルギーがわかる。

 

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第1.9図 A級鋼およびB級鋼の0℃における吸収エネルギー

 

 

 

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