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〔注〕資材と材料の意味

広い意味では、資材は材料よりも抽象的で広い内容をもっているが、製造工業においては、製品の製造に使用し、または消費する目的をもって調達されたいっさいの物品を材料または資材といい、「使い分けしていない」。

 

1.4.3 鋼材の在庫管理

鋼材の発注は、鋼材予量表より、引当て以外の在庫品を必ず引当て、所要のもののみとする。

入荷した鋼材は一次鋼材置場に保管し、加工時期がくれば加工工場に送り出す。この場合在庫量は常に最少にし、必要時期に必要材料を供給することが大切であり、このための管理が在庫管理である。在庫量を少なくすることは、保管場所の節約、金利負担の軽減、鋼材劣化の防止などの利点がある。一般に月間所要量の0.7〜1.5倍程度とするのが普通であるが、その量も材料搬入の便など造船所の実情に合ったものとすることである。

 

1.4.4 残材・スクラップの処理

鋼材の歩留りは、85〜90%程度であるが、残り10〜15%は残材およびスクラップとして処理される。残材は直接現場の管理下において小部材に利用するなど、有効に活用することを考えておかなければならない。スクラップは冶具材、吊ピースなどに利用することが大切である。作業現場にはスクラップ集積場を設け、定期的に回収することも必要である。

 

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第1.17図 鋼材の管理手順の1例

 

 

 

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