日本財団 図書館


ワークショップで表現することの楽しさを

日本財団特別協賛

「『盲・聾・養護学校』児童青少年演劇巡回公演」

 

教育現場からの強い要請から始まった「盲・聾・養護字校」でのワークショップも2年目。最初のとまどいから、終わる頃には見事な顔つきに変わっていく。

今年度も10回の実施。寄せられた感想からその一部を紹介する。

 

〈実施校〉

・講師 かめやまゆたか(楽劇団いちょう座)

秋田県立盲学校/福島県立平養護学校/信州大学附属養護学校/群馬大学附属養護学校/すぎのこ学園/セルプ花

・講師 白石武士(劇団角笛)

群馬県立聾学校/長野県諏訪養護学校

・講師 岡義廣(劇団らくりん座)

栃木県立国分寺養護学校

・講師 秋山としひと・茨木慶(劇団群馬中芸)

伊勢崎市立伊勢崎養護学校

 

一時間15分の短い時間の中で、生徒はもちろん教師も、ボランティアの学生、そして地域交流で来所した人々も、大変楽しい時間を過ごさせていただきました。

ペアになって言いたいことを言い合う中で、聞くことの大切さを学び、輪になった人々が順に数字を伝える中で怒る・泣く・笑うなど、人間の感情に合わせた言葉の表現を学ぶ。ティッシュを吹き上げる中で、腹式呼吸を学び、見えない縄跳びを跳ぶ中で想像力を膨らまし、短かい朗読劇を分担して読み合う中で、自分の役になりきって表現する楽しさを体験させていただきました。

今回は、「人・自然・文化」をテーマに草津の地で、生徒が生き生き活動する機会を設定するために企画しました。

ワークショップでは声高らかに笑い、のびのびと表現を楽しむ様子が見られ、かめやま先生という指導者、そして地域の方々と交流でき、体験の趣旨を実現することができました。これも先生の温かく、巧みなご指導のおかげと感謝しています。

今後はこの楽しい体験を学校生活の中で生かしていけるように工夫してみたいと考えています。

 

※群馬大学教育学部附属養護学校長 山西哲郎/関東甲信越地区

国立大学共同利用研修施設・草津セミナーハウス/講師・かめやまゆたか(楽劇団いちょう座)

 

児童生徒・保護者・職員が四人一組となり、紙一枚の台本で、真剣に話し合っている場面が強く印象に残りました。

校長の最後の感想にも考えさせられました。「こうして、楽しく授業をすれば、子どもたちはこんなにすごい力を発揮するのだから、先生方にもいい勉強になったことでしょう」。校長のいう通りだと思いました。

子どもたちの可能性にも改めて驚きました。その可能性を引き出せないでいる、自分たちの(自分の)姿勢にも反省しました。

中学校で二十年、社会科の教師をしてきましたが、年々、伝わらない“心”にいらいらして特殊学校に移り、もう十年。

ひさしぶりに血がさわぎました。

(担当 佐藤慶子)

※秋田県立盲学校/講師・かめやまゆたか

 

本当に楽しく学ばせていただきました。実際に自分たちが観て(2月2日、劇団角笛『花さき山』ほかを観劇)感動したものを、専門家の方たちから教えていただくことができ、大変すばらしい機会であったと思います。

特に実際の授業で使えるように、身近にある教材を使って、上演できるように教えていただいたこと、すぐに役立てられる実践的な内容でした。

参加者がみな満足した顔で、拍手をしていました。本当は他の研究会もあったので迷ったのですが、このワークショップの方に参加して良かったと思っています。

※長野県諏訪養護学校/講師・白石武士(劇団角笛)

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION