日本財団 図書館


【主催】社団法人日本児童演劇協会 【後援】文化庁

平成12年度

 

『盲・聾・養護学校』児童青少年演劇巡回公演

 

食べる話そのI作/さねとうあきら

天狗(てんぐ)めし

 

村(むら)の子(こ)・弥吉(やきち)は、長者(ちょうじゃ)どんのいいつけで山(やま)に薪(たきぎ)ひろいにきたんだが、道(みち)に迷(まよ)って帰(かえ)れなくなった。チカチカ光(ひか)る火(ひ)は弥吉(やきち)においでおいでをしているみたい。おなかのすいた弥吉(やきち)がたどりついたのは、森(もり)のかげの大きなお屋敷(やしき)だった。夜(よる)なのにそこは明(あか)るくて花(はな)も咲(さ)いている。いろりの火(ひ)は暖(あたた)かくいい気分(きぶん)だ。

「めしだ! 食(く)え!」。

てんじょうのあたりから声(こえ)がして、めしを山盛(やまも)りにした茶(ちゃ)わんが、ひょこたりとおりてくる。

「うれしい。いただきまーす」。朝(あさ)から何(なに)も食(た)べていない弥吉(やきち)は、めしの匂(にお)いをかぐとがまんできなくなって、あぐあぐくいはじめた…。

 

003-1.jpg

 

食べる話そのII作/荒木昭夫

もっと食(た)べたい!

 

むかしむかしがありました

静(しず)かな村(むら)でありました

風(かぜ)がそよそよ吹(ふ)きました

じさまとばさまの家(いえ)に、一羽(いちわ)のおんどりがいました

コケコッコーのおんどりは

食(た)べても食(た)べても腹(はら)が減(へ)る

食(た)べても食(た)べてもまだ欲(ほ)しい

とっても大食(おおぐ)いでした

じさまの弁当横(べんとうよこ)からぱくり

ばさまのパンを横(よこ)からぱくり

それでもやっぱり…

「腹減(はらへ)ったようー」

とうとう食(た)べるものがなくなって、おんどりは旅(たび)に出(で)ることを決心(けっしん)しました…。

 

劇団(げきだん) らくりん座(ざ)

 

感想文を送ってください

 

劇を見て、楽しかったこと、感心したことなど、いろいろあったと思います。自分の考えを原稿用紙3枚までに書いて下記へ送ってください。

◆期日 平成13年2月末日まで

◆あて先 〒156-0043東京都世田谷区松原2-39-10-30C

社団法人 日本児童演劇協会「感想文」係

◆賞 応募作品のうち、優秀と思われるものに、つぎの賞をさしあげます。

・個人賞 ・団体賞

◆発表 平成13年4月「児童演劇」誌上

・賞状および賞品は入賞者の学校あてに送ります。

 

心にえいようを!

 

人はからだのはたらきをよくするために

えいようのあるものをとります。

心をゆたかに美しくするために

本を読んだり、音楽を聞いたり、

絵を見たりします。

いい劇を見るのも、このためです。

いい劇は、いってみれば心のえいようです。

いまからお見せする劇を、たのしくあじわい、

たっぷりあなたのえいようをとってくだざい。

社団法人 日本児童演劇協会

会長 内木文英

 

社団法人 日本児童演劇協会

〒156-0043

東京都世田谷区松原2-39-10-30C

TEL 03-3327-3241 FAX 03-3327-3154

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION