7-3 第2次予備試験(試験員の降下)の結果
1) 日程・場所
1] 実施日 平成12年10月31日
2] 実施場所 東洋ゴム工業(株)福島工場 落下試験水槽
2) 試験品
1] 降下式乗り込み装置(降下式プラットフォーム)スパイラル式及びジグザグ式の各1式
2] 自己復原式膨脹式救命いかだ1台
3) プラットフォームが上下運動する場合の降下試験(写真7及び9)
1] 想定する試験品の状況
波面の上下動によりプラットフォームが上下に移動した場合、降下路出口付近の下部がプラットフォーム床面上に折り畳まれた状態(又は縮んだ状態)になったり、降下路が伸びた状態になる。それらの状況を降下路上部をクレーン車で吊り下げ、上下移動させることにより再現し、降下試験を実施する。
2] 試験結果
降下路がジグザグ式及びスパイラル式について実施したが、いずれの場合も、安全に降下可能であった。
4) プラットフォーム位置移動時の降下試験(写真6及び8)
1] 想定する試験品の状況
荒天時試験時の風波があたる方向は、船側に直角方向であると想定されるため、試験品が船側の風上側又は風下側に位置するいずれの場合でも、プラットフォームが船側に沿って平行方向に移動する可能性は少ないと考えられるが、船側に対し直角方向へ移動する可能性は考慮しておく必要がある。
相対水位が下がった状態ではステーワイヤーが張られてプラットフォームは正常な位置に固定されるが、水位が上がり、ステーワイヤーが弛んだ状態では、プラットフォームが船側から離れる可能性があり、この場合、同時に降下路も弛んでいると考えられるため、降下する人員がプラットフォーム外に落ちる状況が発生するかどうかを確認する。
2] 試験結果
試験は、降下路乗り込み部を通常高さより4m下降させ、下部が弛んだ状態にし、プラットフォームを横に移動した状態で人員を降下させた。
ジグザグ式の場合は、プラットフォームの面積が大きく、横に移動した状態でも降下路下部はプラットフォーム床面上に位置しており、安全に降下可能であった。
スパイラル式の場合は、最大限移動した場合は降下路がプラットフォームの外側に張り出す状況が見られたが、プラットフォーム上の作業者2名が降下路下部を押さえることにより、安全な降下が可能であることが確認された。