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シンポジウム 心学開講二七〇年記念…京都市

取り戻そう! 日本人の忘れている心と知恵

 

■出席者■(敬称略・発言順)

(記念講演者・パネリスト)

R・N・ベラー(元ハーバード大学教授)

(コーディネーター)

上田正昭(京都大学名誉教授)

(パネリスト)

稲盛和夫(京セラ株式会社名誉会長)

小谷隆一(株式会社イセトー会長)

 

「心学開講二七〇年記念シンポジウム」は、平成十二年十月十五日、国立京都国際会館のメインホールで午後一時三十分から開催された。参加者は、当初の予想をはるかに越えて、国内外から約千三百人もあり、会場はまさに「平成の心学講席」の雰囲気であった。以下は、その要約である。

シンポジウム次第は、第一部の元ハーバード大学教授のロバート・N・ベラー氏による「心学と21世紀の日本」と題した記念講演と、第二部のシンポジウムからなる。

開会にあたって、上田正昭実行委員長が、「本日は、遠く関東、沖縄、アメリカ、スペインなど内外から、遠路皆さまにはご参加いただき、実行委員会を代表してあつく御礼申しあげたい。今年は、梅岩先生が京都で心学の講義をはじめて開催されて二七〇年になる。そこで、昨年来、東京の参前舎の皆さんをはじめ、現在活躍している六つの心学講舎が中心になり、地元亀岡市や地元新聞社の協力を得て、多くの参加者のもとシンポジウムを開催することになった。このことは、梅岩先生をはじめ、その遺志をついで活躍された先人の皆さんもさぞお喜こびであろうと思う。梅岩先生が活躍された元禄から享保の時代は、平成の今とよく似ていた。今こそ、梅岩先生が説かれた"経済の心""企業の心""教育の心""政治の心"が問われている。そういう今日、心学研究の海外の先駆者であるベラー先生をお迎えし、また、日本経済界のリーダーであり哲学をお持ちの稲盛和夫氏と、心学とふかいかかわりのある小谷隆一氏をパネリストに迎え、有意義なシンポジウムを持つことができた事は、長い心学の歴史でも画期的なことである」と挨拶。つづいて、田中英夫亀岡市長と心学関係者の小谷隆一氏が挨拶を述べた。

第一部のベラー氏による記念講演に移った。

 

 

 

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