中西局長
今日はお忙しい中、対談をする機会を作っていただきましてありがとうございました。
なかなか会長にお聞きする機会もございませんので、この際いろいろとお聞きしたいのですが、まず初めに国鉄にお入りになられた動機とか、あるいは思い出を少しご披露いただきたいと思います。
石井会長
今日は局長と対談ができるということで本当にありがたく思っております。
本当は、私が局長に日頃のご指導のお礼とか、ご苦労を伺ったりしなければならないのでしょうが、新任の会長ということで、名刺代わりに、こんなお話が出たのだと思います。
国鉄に入った動機といいますと、「いろんな事をやってておもしろそうだから」というくらいだったと思います。
まあ当時は国鉄も、隆々たる栄光の国鉄でしてね、大変喜んでいたわけです。でも、今となると、よく、企業30年説というじゃないですか、やっぱり栄光の時代というのは絶対に永遠には続かないのだな、とつくづくと思いますね。まさか、国鉄がつぶれるとは想像もしなかったですから(笑)
しかし、13年前の国鉄改革、つまり分割民営化ですが、今考えてみますと、国全体も流れとして、民間的な方向にいこうとか、地方分権で、地域それぞれ個性と責任をもってやろうという時代になっていますから、そういう意味では先取りで、非常に正解だったと思います。
ただ、世の中というのは、正解だから成功するとは限らないので、やっぱり、皆の意識改革がポイントで、国鉄時代とは違う方向にベクトルをもってやるという努力の結果、今日までこれたのかなと思っています。
まあ、九州は交通関係の競争が厳しいですし、鉄道もこれからそんなに伸びる産業じゃない。民営化後、多角的なビジネス展開を進めてきましたが、これからも新しい時代に対応した、新たな挑戦をしていかなくてはいけない状況かなと思っています。
中西局長
今はJR九州の会長、それから九州のいろんな要職にお就きになり、九州はもちろんのこと日本を代表する財界人と申し上げてもいいと思います。
さて、そういう会長に、九州海運振興センターの会長にご就任いただいて、1年になるわけでありますが、センターの仕事に対するご評価、特に今回は九州海運振興センターから九州運輸振興センターに名称を変更するということで、より、海運とか海事の部分だけではなく、運輸全般について幅広く事業を行いやすくしたわけでありますけれど、今後のこのセンターのあり方といったものも含めましてご意見を賜りたいと思います。
石井会長
当センターは、昭和56年の設立以来、約20年間、九州・山口の海運と流通に関する唯一の調査研究機関として、地域経済に密着した調査研究事業や、離島航路における施設整備事業に関して大きな実績をあげてきたセンターであります。
私は、そういう点を立派なことだと思い、会長を引き受けることとなりまして、1年弱の間、微力ながら努力してまいりました。
去年は、賛助会員と密着体制を作ろうと、機関誌マリンジャーナルを親しみのある読み易いものにするとともに、ホームページも開設いたしました。これは、ひとえに賛助会員の方々、それに日本財団、日本海事財団など多くのご支援があったからのことで、非常に感謝しております。
また、センター名が、7月1日から(財)九州運輸振興センターに変わります。これは、輸送モードの総合力がますます求められる時代に、空、陸を含めた幅広い事業活動をもって対応していこうという姿勢に基づくもので、自然な流れだと思っています。
今後とも局長のご指導ご支援のほどよろしくお願いいたします。
中西局長
ありがとうございます。私も、九州運輸振興センターの今後の活躍を大いに期待しています。
今後ともセンターのご指導をよろしくお願いいたします。