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油圧警報スイッチは2・236図に示す構造となっており、作動設定圧力は設定圧力調整ネジにより調整する。油圧が上昇し回復すれば警報を止めるための差動圧力調整ネジが設けられており、復帰圧力が調整出来るようになっている。復帰圧力は設定圧力より0.05MPa(0.5kgf/cm2)程度高い差動圧力とするのが一般的である。

(2) 温度スイッチ

CWスイッチとも呼ばれ、冷却水温度が設定温度以上に上昇したときに、警報を作動させるスイッチであり2・237図に示す構造となっている。設定温度は機種により、又清水か海水かによっても異なるが、作動設定温度調整ネジにより設定する。警報復帰温度は設定温度より約5℃程度低くするのが一般的で、差動温度調整ネジにより復帰温度を調整する。

 

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2・237図 温度スイッチ

 

3. 潤滑油、燃料油、冷却水

3.1 潤滑油

1) 潤滑油の働き

エンジン内部での潤滑油の働きは次の通りである。

(1) 潤滑作用

各摺動部分に油膜を形成し、摩擦抵抗を減少させると共に、摩耗、焼付きをを防止する。

(2) 冷却作用

各摺動部分から発生する摩擦熱や、燃焼ガスによって加熱された部分から熱を運び去って、過熱を防止する。

(3) 密封作用

シリンダライナ及びピストンとピストンリングの間に油膜を作り、圧縮漏れや燃焼ガスの吹き抜けを防止している。

 

 

 

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