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2・45図 ライナの摩耗と計測位置

 

(ライナ外周面の腐食について)

ライナの外周面に発生する腐食の大半は異種又は同種金属間に発生する電気腐食でありこれは防蝕亜鉛の定期交換で防止できるが、2・46図に示すような小孔が冷却水入口の反対側に密集して発生している場合はキャビテーションの恐れがあるのでメーカの指示を受けて処置する必要がある。

 

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2・46図 ライナの腐食

 

3) シリンダヘッド

シリンダヘッドは、シリンダの上部に取り付けられ、シリンダライナ、ピストンでもって燃焼室を形成している。

シリンダヘッド上部には吸排気弁を動かす動弁機構を納めた弁腕室があり、ヘッド下面には吸排気弁、燃料噴射弁、空気始動弁などが設けられ、ヘッド内部には吸排気ポート及び冷却のための水路があるほか、副室式機関では、予燃焼室や渦流室などの副室部分が設けられた複雑な形状をした部品であり鋳鉄で造られる。

最近の高速高出力機関には、高速時の充填効率を高めるために吸排気弁の数を多くした3弁式、4弁式のものが多く採用されている他、形状的には1シリンダ毎に造られた独立形と、数シリンダを一つにまとめた一体形のものとがある。

 

 

 

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